標題:
建物の「裏手」からなら渓谷を下れるか
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作者:
mtyn8fhgidt
時間:
2014-6-27 22:21
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建物の「裏手」からなら渓谷を下れるか
――こいつは戦い慣れていないのだ。 先ほど受けた印象は、紛れもなく的を射ている。 佐々倉は考え方を変える必要ができた。 三ツ目族は千年もの長い間、支配階級として生活し、二ツ目族は奴隷として扱い、決して逆らったり反抗したりしないおもちゃ同様。 こいつら三ツ目族は、まさに「平和ボケ」しているんじゃないだろうか。 力を持ちながら、それを発揮する機会もなく、誰かが襲ってくるような心配もない平和な生活をしていて、命の危機に対する心の「備え」がまるでないのだ。だからこそ「反撃する」という選択肢が、はなから存在しない。 この三ツ目族の男はこの現状でどうしていいか分からないのだ。「……立て」 佐々倉は三ツ目族の若者の胸倉を掴んで、無理やり立たせる。「前を歩け。お前の背後からずっと狙ってるぞ。おかしなそぶりを見せたら殺す」 トレミは頭の上でなにも言わず、行方を見守っている。口を出してくる様子もない。 なぜ、トレミは三ツ目族を殺すことを止めたのか。あの一瞬で、何かを感じ取ったのか。相手を殺さなくても、自分が殺されないという確信でもあったのか。http://www.diesel.webhousenatal.com 今度は嘘をついたらすぐに知られてしまう質問をする。「建物の中から城塞都市へいけるのか?」 首を縦に振る。肯定だ。ディーゼル バッグ「渓谷には建物の中から下れるのか?」 首を横に振った。否定だ。 嘘をついた。 ここで嘘? 佐々倉は慎重に考える。
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三ツ目族の若者は何度も頷いてみせる。「役所の見張りは交代制なのか? いずれは交代のやつが来るのか?」
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三ツ目族は少し考えた後、こくりと頷いてみせる。「お前が見張りをする時間は夜までか?」 首を横に振る三ツ目族の若者。
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三ツ目族は少し考えた後、首を横に振った。 いない? 役所の建物の後ろには城塞都市へつながる橋があった。おそらく交代したら城塞都市内へ戻るのだろう。
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「質問の仕方を変える。建物の「裏手」からなら渓谷を下れるか?」 三ツ目族の男は二度頷いた。嘘をついたつもりはないらしい。
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命を守るために、正直になることを決心しているのだ。「最後に質問だ。お前は特殊能力を持っているか? 人や物を破壊できる力のことだ」
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「昼過ぎか?」 頷いてみせる三ツ目族の若者。 どうやら、嘘を言っていないようだ。「建物の中には他に三ツ目族はいるのか?」
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三ツ目族の男はなかなか答えなかった。だが、最後にゆっくりと頷いた。 なら、なぜ反撃しない? 隙をうかがっているのか? だが、隙をうかがう暇があれば、有無を言わさず反撃したほうが早い。
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